「ベルトコンベヤは物を運ぶ装置。エンドユーザーの目には触れることのない存在ですが、そのベルトが切れたら現場は即停止、時間との勝負の鍵を握るラインの要です」そう話すのは、取締役専務の大月章子さん。 今回は、ベルトコンベヤの修理・交換を専門に行う「茨城ベルトサービス」で話を伺いました。

ー「物流・搬送システムの縁の下の力持ち」

「『茨城ベルトサービス』って何の会社なの?」と思う方も多いかと思います。 一般的にもあまり知られていない事業内容ですし、社員も、「何の会社かよく分からない」という状態で入社してくる人が多いです。 コンベヤというと、主にベルトを回転させて、そのベルトの上に物をのせて運ぶベルトコンベヤを連想する方が多いと思います。 実際、多くのコンベヤはその形状ですが、その用途は実にさまざま。 例えば、採石場で使う石、粉や粒状のもの、セメント・生コン・石灰、穀物や食品、ゴミ、物流でイメージされる箱や袋・・・それぞれ、屋内外といった環境やコンベヤの長さ、使用するベルトの素材、メーカーまで違います。 そして、ベルトは、磨耗してしまうもの。 弊社は、そんなベルトコンベヤのベルトを現場で修理・交換を請け負う事業を行っています。 ベルトのトラブルに対応する「縁の下の力持ち」なんです。

―確かな技術で、迅速に丁寧に

弊社は、1969(昭和44)年4月、社長の大月正七が創業しました。 現在、コンベヤベルトエンドレス加工を軸に、ベルト修理・交換、搬送用ベルトの販売(加工・工事)、工業用ゴム(加工・工事)、各種ローラー販売などを行っています。 あらゆる状況に対応できるよう、大手メーカーのコンベヤベルトをはじめとした、ベルトコンベヤに関わるモーターやローラーなどの部品の在庫を常に確保しています。 ベルトコンベアにトラブルがあった場合、例えば配送が遅れる、その先の装置などに影響が起きるなど、その会社の損失も大きくなってしまいます。 そんな時、弊社にできるのは、現場にいち早く駆けつけ、トラブルを解消しお客様の操業停止時間を最小限に止めること。 工程としては、古いベルトを抜き取り、新しいベルトを入れる。この段階で、ベルトを接着する「エンドレス加工」を施し、新しいベルトへの交換が終わったら試運転を行います。最後に、微調整をして作業は終了となります。 お客様からお声がかかるのは、お客さまのベルトにトラブルがあった場合が多く、現場が困っていることがほとんどなので、なるべく早く対応したいんです。その考えから、150km圏内は即日対応することにしています。 仕事を終えて、お客様に感謝の言葉をいただくこともあります。やっぱりお客様が困ったときに力になれて、喜ばれるのは嬉しいですね。 また、利用頻度の高いベルトの在庫確保することで、お客様の現場で起こったトラブルに迅速に対応できるように心がけています。お客様に信頼をいただけるよう、真摯に、一つひとつ丁寧な対応を心掛けています。 これまでに、さまざまなご縁から全国800社とのお取引があり、ありがたいことに多くのリピートをいただいています。 一般的にはわかりにくい仕事かと思いますが、物流・搬送システムの縁の下の力持ちとして、誇りを持ち、理念でもある「つなぐ」を大切に日々業務にあたっています。

―共に組織を作り上げる

現在、社員数は10人。来年4月には、2人のベトナム人技能実習生の入社も決まっています。 今回、募集するのは、社員と技能実習生をまとめ、いずれは経営に携わる、右腕となるような人財です。 創業50年になりますが、もともと職人気質の技術者が中心だったこともあり、弊社の社内体制はまだまだ作っている段階。 事業計画策定など共に現状を把握しながら経営課題の洗い出しなど、課題は山積みです。 それらの課題を新しい人財と一緒に乗り越えて、これから目指す姿を築き上げていきたいと思っています。経営理念を理解して、私と社員と間に立って、コミュニケーションを取りながら会社としての未来を体現してもらいたいです。 このように言うと少し求めすぎかもしれませんが(笑)、なによりも成長意欲と好奇心が旺盛で、新しいことに一緒にチャレンジできるような方と出会いたいですね。 時代の過渡期と言われるこの時代だからこそ、全国800社の企業とのお取引に、業界外からの広く新しい視野が必要だと考えています。 私の力だけでは全てを進めるのは難しく、既存の社員や新しい人財を頼りにすることも多いとは思いますが、まだまだこれからの会社だからこそ活躍できる場面も多いと思います。

―求める人材は

共に組織を作り上げてみたいというチャレンジ精神の旺盛な方が良いですね。 求めることは多くなってしまうかもしれませんが、会社もまだ未熟なので仕事を通じてともに成長できるような関係を築けたらと思っています。 採用時は技術や業界の知識は必要ありませんが、仕事の中身を分からないとお客様に対してスムーズな対応ができないのも事実ですので、入社当初は技術を持つ先輩社員と共に技能を磨きながら、社内体制を整えるために力を発揮してほしいと思っています。 コンベヤベルトの保全・修理・交換は、先輩社員からの伝承はもちろん、マニュアル化も進めています。現場のスキルも高めながら、段階的にバックオフィスから経営を支えられるような唯一無二の存在として会社のブランディングや事業企画、社内外のマネジメントに携わって頂きます。 弊社では創業以来、「お客様のラインを止めるな」をモットーに、初心、頂いてきたご恩、出会いの一つ一つを明日へとつなぐことを大切に、100年企業を目指しています。 現在の社員は、みんな業界未経験から始まっています。目には見えにくい仕事の中で、これまで手を抜かず、真摯に、丁寧に向き合ってきた社員の力が、ここまでお客様から評価され、続いて来た理由であり、弊社の誇りです。 ニッチな会社ではありますが、時代の中で、進化し続ける素材や環境の変化に対応しながら、日々学び、成長していける環境です。枠にとらわれない自由な発想で新しいことに取り組み、事業拡大を図っていきたいと思っています。共に成長していきましょう。

―先輩社員の話

2008年に大工から転職した相場恵一さんと、2014年に求人を見て中途採用で入社したという藤巻竜彦さんに話を伺いました。

―第一印象と仕事内容

藤巻:コンベヤベルトの知識はなく入社しました。工業高校の出身ですし、以前も機械メンテナンスの仕事をしていたので、経験はなかったですが、あまり抵抗はなかったですね。仕事の内容も、初日に把握することができました。 相場:大工から転職して入社しました。漠然としたイメージで入りましたが、自分も抵抗はなかったですね。 藤巻:採石場、生コンを扱う会社などの現場に向かい、その場でコンベヤの切れたベルトをつなげたり、交換をしたりする「エンドレス加工」と呼ばれる仕事をしています。関東圏を中心に、基本的に150キロ圏内の突発対応がメインですね。もちろん、突発だけでなく、ベルトの定期交換やメンテナンスなどもしています。 相場:現場によって、それこそ工場内から屋外、地下や高所といった足場が不安定な場所での作業もありますが、基本的に2人1組ペアでの仕事なので、うまくコミュニケーションを取りながら連携して修理や交換をしています。そのほか、お客様への提案もしています。お客様の目的や状況に応じてより良い素材や交換の時期などを伝えています。 相場:繁忙期は夏と冬です。現場に入らない日には、普段エンドレス加工に使う電動工具やトラックのメンテナンスや洗車などを行っていますね。

―心がけていること

藤巻:ベルトメーカーによって素材も違います。その中で、それぞれの現場でのコンベヤの環境や使い方、頻度をその場その場で判断し、適切な対応を心がけています。 相場:ベルトのメーカーが違ってもやることは同じですからね。まずは、安全第一。そして、お客さんにとっても操業を止めることになってしまうので、時間をかけないようにしつつ、ベルトが剥がれないように心がけていますね。あとは、何と言ってもペアで仕事をする中で、コミュニケーションを取ること。移動の時間も多いので、他愛のない話やプライベートのことも話しますね。スムーズに仕事ができるようにしています。

―会社の雰囲気

相場:この10年で会社の制度としても変わって来ていて、朝礼でその日の流れを打ち合わせをして情報共有もするようになりました。年間休日も増えましたね。作業着も、動きやすいものに変わる予定もあります。 藤巻:会社では、暑気払いと新年会があるんですが、そういう時間でコミュニケーションを取るきっかけにもなっていますね。残業も月に20時間ほどなので、そこまで多くはないかと思います。 趣味がDIYやロードバイクなのですが、休日にそういう趣味を楽しめる時間も取れていますね。

―教育システムについて

藤巻:一つとして同じ現場はないこともあって、スキルは経験しながら学んで身に着けることが多いですね。入社後は、先輩とペアを組んで仕事に向かうのですが、作業のやり方を教わったりしながら、基本の技術は、先輩社員から代々受け継がれていきます。1人でベルトをつなぐ作業を任せられるまでの期間は、大体半年くらいだったかと思います。 相場:スキルは、先輩の技を盗むことで身に付けます(笑)。とはいえ、困った時には社員みんな連絡がつくようになっているので、あまりにもトラブルの規模が大きかったり、自分たちで手に負えない場合には、仲間に連絡してアドバイスをもらったり、応援に来てもらったりすることもありますね。 藤巻:他社に比べれば、うちは10人と社員数が多い方なのですが、そのような連携が取れているのも強みだと思います。何かあれば、協力し合える技術を持つ社員がいるのは安心感にもつながっていますね。

―仕事への誇り、やりがい

藤巻:自分たちの仕事は表舞台には立たないけれど、人の目に見えない所で「ものづくり」の日本を支える仕事です。エンドユーザーの顔は見えなくても、自分たちが生産や物流を支えているという責任と誇りを持っています。 経験がなくても、入社してから技術を学びつつ資格を取得することができますし、現場が他県も含めてたくさんあるので、色々な場所に行けるのも一つの魅力ですね。 相場:玉掛け、有機溶剤、研削砥石、振動工具、フォークリフトなどの資格も全て入社後に取ったもの。手に職をつけたいという人には向いていると思います。 相場:やっぱりお客さんから「ありがとう」という言葉をもらうと「よかった」とホッとします。 藤巻:「茨城ベルトサービスさんのお陰で復旧できた。ありがとう」というような声をもらうと、「役に立っているんだ」という実感も湧きますし、やりがいにつながっていると感じています。

―一緒に働きたい人

相場:将来的に社長の右腕となる人、とはいえ仕事の内容を学んで自分たちの状況や気持ちも、ちゃんと知ってくれたらいいですね。技術のことならサポートします! 日本の生産・物流を陰で支えるプロ集団として、誇りを持ち日夜ベルトを手に飛び回る「茨城ベルトサービス」の技術者たち。 一度、大月さんや他のスタッフと話してみたいという方からのご応募を心待ちにしています。

Writer Profile

高木 真矢子

合同会社JOYNS 代表、ライター兼編集者。1986年生まれ、茨城県常陸太田市出身。2018年3月に「人と人を『喜び』でつなぐ」を掲げ、JOYNSを設立。現在、WEBメディア「水戸経済新聞」運営。個人事業主の息子(小6)と娘(小3)と共に、それぞれが好きなことで生きる『個』 育て実験中。 水戸経済新聞

Photo:鈴木 潤(一部)

募集要項

企業名 有限会社茨城ベルトサービス
ホームページ https://www.ibaraki-belt.com/
住所(勤務地) 茨城県水戸市千波町2309-2
アクセス 常磐線 水戸駅 バス20分 千波中央下車 徒歩2分
雇用形態 正社員
募集職種 コンベアベルト加工技能・及びマネジメント
採用人数 1名
給与 能力、経験、年齢を考慮し決定
待遇
福利厚生
・通勤手当:月額 18,000円まで 
・皆勤手当月額:10,000円 
・子供手当:5,000円                
・突発手当:500~1,000円
・衛生手当:500~1,000円
・夜食手当:1,000円
・賞与:年2回 前年度実績4.5ヶ月分
・夜食手当:1,000円
・雇用保険
・労働災害保険
・健康保険
・厚生年金
・昇給(年1回、技量の上達具合、協調性などを判断して)
勤務時間 9:00~18:00
休日 年間105日 (会社カレンダーによる)
仕事内容 コンベヤベルト加工・販売業
必要な資格、経験、学歴 高卒以上(大卒希望)・普通免許・PC全般・
求める人物像 技術を習得していく気持ちのある方で、リーダーシップがあり組織を引っ張っていける方
募集期間 2020年1月1日~2020年6月30日
選考プロセス まずは下記「応募フォーム」よりご応募ください。応募後、応募企業より直接ご連絡させていただきます。お問い合わせの場合も下記の応募ボタンよりお問い合わせください。お電話での直接のお問い合わせはお控え下さい。

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    コンベアベルト加工技能・及びマネジメント

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